
「オレンズネロって、やっぱり壊れやすいの?」「修理に出すのは面倒じゃない?」「メーカーの対応はしっかりしているのかな?」
この問いかけ、きっとあなたもどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
私自身も、初めてこのシャープペンシルを手にした時から、ネット上で「壊れやすい」という評判を何度も目にしてきました。
そして今回、実際に自分の愛用オレンズネロが故障し、修理に出すという出来事を経験したことで、噂の真偽やメーカー対応の実際、そして長く付き合うために必要な心構えについて、改めて考えさせられました。
この記事では、オレンズネロで起こりやすいトラブル、私が体験した修理の一部始終、そして再発防止のためのヒントを、等身大の視点でまとめています。
いまオレンズネロを使っている方も、これから購入を検討している方に向けて、私自身のぜひ私の体験を参考にしてみてください。
よくある故障パターン
オレンズネロの魅力は、なんといってもその精密な機構と独特の書き心地。
ですが、その裏返しとして「壊れやすさ」を感じる場面も少なくありません。
まず多いのが、「芯が出ない」「ノックしても反応しない」という現象。内部で芯が詰まっていたり、機構のどこかに不具合が生じていると、ノックしても芯が顔を出さなくなってしまうことがあります。
次に目立つのは、ペン先のパイプが曲がる・折れるというトラブル。これは落下や過度な筆圧が主な原因。
繊細な構造ゆえに、ちょっとした衝撃や力でもダメージが伝わりやすいのです。
さらに、「軸の割れ」「ボディの破損」といった症状も報告されています。
長く使っていると、ふとした瞬間にパキッと音がしてヒビが入った…そんな声も聞こえてきます。
私自身も、まさにこの「ペン先のパイプが中に沈み込んで戻らなくなる」という症状に見舞われました。
芯はまだ十分残っているはずなのに、ノックしてもペン先のパイプごと内部に入り込んでしまい、全く書けなくなってしまったのです。
確かに、ペン先のパイプは細く繊細なパーツのように見えます。。
若干、私の筆圧が強いのが原因かなと考えています。
故障の主な原因──なぜオレンズネロは繊細なのか
私が今回改めて感じたのは、オレンズネロは繊細さなのかもしれないということです。
このシャープペンシルは、見た目に反して22個以上の大量のパーツが緻密に組み合わされてできています。
その精密さが、”芯を出し続ける”と“芯が折れない”という快適さを実現している一方で、どうしてもデリケートな側面を持つことになるのです。
例えば、
- 芯のサイズが合わないものを入れる
- 筆圧が必要以上に強いまま使い続ける
- 誤って机から落としてしまう
こうした“ちょっとした油断”が、故障のきっかけになってしまうのだと実感しました。
実際、私もペンケースに入れずにバッグにそのまま入れていたことがあり、それが原因で内部パーツに負担がかかっていたのかもしれません。
修理に出してみてわかった、メーカー対応の”本当のところ”
故障してしまったオレンズネロを手に、「直せるだろうか」「メーカーはちゃんと対応してくれるのだろうか」と、正直なところ少し不安を感じました。
ですが、「せっかく愛着を持ってきた道具だからこそ、ちゃんと向き合いたい」と思い直し、私はまず、購入した丸善の店舗に相談しに行くことにしました。
店舗のスタッフの方に事情を説明すると、とても親身になって対応してくださり、その場で状況を確認してもらえました。
必要な手続きや修理の流れも丁寧に教えていただき、「丸善で購入された商品であれば、責任をもってメーカーへの修理依頼も承ります」とのこと。安心してペンを預けることができたのが印象的でした。
その後、丸善の店舗経由でメーカー(ぺんてる)に修理を依頼していただき、受付や進捗連絡も店舗スタッフがしっかりとサポートしてくれました。
修理が終わって商品が戻ってきたときも、どのような修理が行われたか丁寧に説明してくださり、ユーザー視点に立った対応がとても印象的でした。
こうした流れを体験したことで、「メーカーも販売店も、本当にユーザーのことを考えてくれている」と実感しました。
ちなみに今回は修理費用が無料でした
この一連のやりとりは、想像していたよりもずっとスムーズで、スタッフの方も親切に応対してくださりました。
私の中にあった「修理って手間がかかりそう」という先入観が少しずつ薄れていきました。
修理期間はおよそ3週間ほど。
時期によってはもう少しかかる場合もあるようですが、私は1週間ほどで無事にペンが戻ってきました。
メーカーの対応と、そこから得た安心
戻ってきたオレンズネロには、故障した原因や修理内容がきちんと書かれた説明書きが添えられていました。
「今後は芯の規格や筆圧にご注意ください」といった具体的なアドバイスもあり、ただ直すだけでなく、使う人のことをちゃんと考えてくれているのだと、温かさを感じました。
この体験を通じて、「困った時に頼れるメーカーがいる」という安心感は、何ものにも代えがたいと実感しました。
オレンズネロを長く愛用するための3つのヒント
では、どうすればトラブルを減らし、オレンズネロと長く付き合っていけるのでしょうか。
私自身の反省やメーカーからのアドバイスも踏まえ、気をつけたい3つのポイントをまとめてみます。
1. 正しい使用方法を守る
まずは基本ですが、「ぺんてる製の指定芯を使うこと」。これだけで内部パーツの摩耗や詰まりをかなり防ぐことができます。
また、つい筆圧が強くなりがちな方は、「軽く書く」ことを意識してみてください。
私は昔から力を入れて書くクセがありましたが、オレンズネロをきっかけに「そっと書く」心地よさを再発見できた気がします。
2. 定期的なメンテナンスを忘れずに
オレンズネロにはクリーナーピンが付属しています。
定期的に内部の掃除をすると、芯詰まりなどのトラブルをかなり防げます。
もし「なんだか引っかかる」「音がいつもと違う」など違和感を感じたら、無理に使い続けず早めに掃除や点検、場合によっては修理を検討しましょう。
3. 保管と持ち運びに注意する
精密な道具ほど、衝撃や環境変化には弱いもの。
持ち運ぶときは専用のペンケースに入れる、高温多湿の場所は避けるなど、ちょっとした気遣いが長持ちの秘訣です。
私は以前、鞄の中で他の荷物に押されてペンが曲がってしまったことがあり、それ以来、ペンケースは必需品になりました。
まとめ──「道具と向き合う時間」がくれるもの
オレンズネロのような精密な筆記具は、確かにデリケートです。でも、今回壊れたことで、自分の使い方を見直すきっかけになりました。
実際に、ネットで調べてみると、数年使っても壊れていない人もいるようです。つまり、持ち主の使い方が重要だということです。
壊れてしまった時は正直ショックでしたが、その経験があったからこそ、「自分と道具との付き合い方」を改めて見つめ直すことができたのだと思います。
毎日何気なく使っているシャープペンシルも、ちょっとした手間や気遣いで長く、快適に使い続けることができます。
壊れやすさを嘆くのではなく、「壊れやすさも個性」と受け止め、その個性とうまく付き合っていく。——そんな姿勢が、愛着や楽しさにつながっていくのだと、私は感じました。
おわりに──道具との”対話”を楽しもう
オレンズネロの故障と修理の体験は、私にとって単なるトラブル対応ではなく、「ものとの付き合い方」を考え直すきっかけになりました。
手入れをする時間、少し丁寧に扱う手間——その積み重ねの先に、日常の小さな満足や、新しい発見が待っているように思います。
これからも、私は探求心を持って「道具との対話」を楽しんでいきたい。
そして、この記事があなたの筆記ライフをより豊かにするヒントになれば、こんなにうれしいことはありません。